レーシックは安全なのか?
レーシックの安全は、ほぼ確立されているといっていいでしょう。
2000年にレーシックが認可されて以来、失明の報告例は1件もありません。このことから、レーシック安全はかなりの確率であるということができます。
ただし、レーシック安全は100%というわけではありません。薄い角膜に無理をしてレーシックを行ったために、円錐角膜などの症状がでた患者もいます。また、レーシックの基本である衛生管理を怠って手術をしたため、重大な感染症を引き起こしたとの事例も報告されています。
これらの事例のなかには、裁判に発展したケースもあります。しかし表面化しないため、レーシック安全が刷り込まれてしまっています。どんな手術でも、100%安全ということはありません。
レーシックに使用される点眼麻酔薬一つとっても、体質によっては拒絶反応を示すことがあるのです。それにもかかわらず、レーシック安全が叫ばれるのは、医師の説明などで患者が誤解させられてしまうのです。
まずレーシック安全の説明をし、その後、レーシックによるメリットの例を挙げます。最後にリスクなどが説明されますが、その時点では頭の中にレーシック安全の図式が出来上がっているのです。人は悪いことは考えたくないものです。統計的な数字を挙げて説明しても、リスクの部分があまりに少ないと、「自分は大丈夫」と思ってしまいます。この認識が、レーシック安全の考えに拍車をかけているのでしょう。
さまざまなレーシック関連の資料をみても、レーシックの危険性が一番に書かれているものは少ないといえます。レーシック安全のため、医師はできる限りのリスクを考えて手術に臨みます。しかし、レーシックを受ける患者のどの程度が、レーシックのリスクを考えているでしょうか。レーシックはレーザーで角膜を削るため、二度とやり直しはききません。それだけ重大な手術であるということを、どのくらいの人が認識しているでしょうか。
レーシック安全を取り上げる前に、こうした重大な事実を伝えるべきではないでしょうか。手術後に起こる感染症や合併症の問題もあります。これらすべてが自分の身に振りかかったとしても、レーシック安全がいえるでしょうか。実際にレーシックを受けた人のなかには、不満を持っている人もいます。それでも、大半の人がレーシック安全の認識で、手術を選んでいるのです。抱えている不満が一つ減ることのメリットを選ぶのは、だれしも同じなのかもしれません。
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